シンゴジラ

【予告編付】シン・ゴジラが覚醒するシーンは神の意志と人類への啓示であると僕は思う。

  • 2016年8月24日
  • 2016年8月24日
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シンゴジラ

興行収入38億円を突破(2016年8月23日時点)して、社会現象にもなっている映画「シン・ゴジラ」を2回ほど観た僕(@ka__zz)です。
 
 
結論から言うと、怪獣映画にはまったく縁がなかった僕が、近いうちに3回目を観にいきます。
 
それだけハマる内容でした。エンターテイメント性、メッセージ性ともにぎゅうぎゅう詰めで、さすが日本を代表するクリエイター庵野監督と樋口監督です。
 
観た人それぞれ、さまざまな視点からの感想がネット上で活発に飛び交っていますが、賛否含めてわりと面白いレビューを目にすることが多く、それはつまりこの映画が幅広い層に支持されているということでしょう。
 
というわけで、興奮が冷めないうちに僕的「シン・ゴジラ」の感想を書いておきます。
 

シン・ゴジラを2回観た感想と草食男子的考察。

シンゴジラ

脚本と総監督をつとめた「ヱヴァンゲリヲン」の庵野秀明監督と、特技監督と監督をつとめた「のぼうの城」「進撃の巨人」の樋口真嗣監督は、ともにガイナックスというアニメ制作会社の創設メンバーで、ヱヴァンゲリヲン初号機パイロット碇シンジくんは樋口監督の名前が由来しているというのは有名な話です。
 
ガイナックスといえば、僕的にBOØWYの名曲「マリオネット(1986年)」のPVがもっとも印象に残っている作品なので、その後日本のアニメーションと映画界に多大な影響を与えていきます。
 
 
今回、あちこちでシン・ゴジラについて語られている多くは、庵野監督とヱヴァンゲリヲンを絡めたもので、実際に僕が観た感想も、エヴァ抜きで語ることはできません。
 

 
そして、今回前提として言っておかなくてはいけないことは、人生でゴジラを観るのが初めてであるということ。子供の頃から怪獣映画とプロレスにはまったく興味がそそられなかった僕なので、まさかこの年になってゴジラ映画を観るなんて想像すらしていなかったのです。
 
全国公開されてからというもの、ネットではゴジラがすごいらしい!的なネタが溢れ・・5回観た、6回観たというゴジラジャンキーな人たちの興奮したツイートが流れているのを見て、ついに地元の映画館で観てきたのです。
 
いやいやいやいや、すごかった!
 
 

シン・ゴジラで僕がいちばん興味をもったところ。

シン・ゴジラは観る人によってさまざまな面白さを見出せる幅広い、そして奥深い空想科学映画です。僕(@ka__zz)的にもっとも興味をそそられたところは、ゴジラが神の化身として描かれているところです。
 
劇中で、巨大未確認生物をゴジラと名付けるシーンが出てきます。
 
そこでゴジラは明確に「神の化身」つまり、ゴジラは神そのものであるという定義がなされます。英語表記も以前から「GODZILLA」であることからゴジラにGODが宿っていることを表現しているのだと思います。
 
 
海中から出現した巨大怪獣をいきなり神の化身とするのは多少無理があると感じるところもあります。しかし、少し考えてみると、もともと日本人は巨大な岩や山を”神”として崇める風習が太古の昔からある自然崇拝の民族です。現代でも僕たちはふつうに神社へ行って山や樹に参拝をしていますから、巨大未確認生物を神とするのは自然な描写であると思うのです。
 
 
そんなゴジラは、当然のように街を破壊しまくります。神さまの化身なのに。
 
ここに僕は庵野監督の凄みを感じました。
 
ハリウッド映画的エンターテイメントに慣れた人には捉えることができない東洋思想的な感覚です。わかりやすく例えると、宮崎駿監督の映画「もののけ姫」に登場したシシガミさまに近い描写が今回のゴジラです。
 

 
僕ら人間からすれば破壊は悪いこと、救済は良いことですが、神の視点からすれば「破壊と殺戮」と「救済と慈悲」はまったく同じものです。どちらも”愛”であり人類を進化させるという神と宇宙の意図があります。
 
そんな天上からの目線だったり感覚が庵野監督にあるのは、ヱヴァンゲリヲンを見れば明らかで、今回の映画もまさにその目線から僕ら人間と社会を捉えたものになっています。
 
 
この感覚って、実は監督だけではなくて僕たち日本人の中に脈々と息づいているもので、この映画にドップリとハマる隠れた要素であると僕は考えています。
 

ゴジラ覚醒のシーンに見る神の意志と人類への啓示。

まだ観てない人のために、ネタバレしないように書くと・・
 
ゴジラは怪獣映画なので、やっつけられるのは当然じゃないですか、なんらかの攻撃をくらって。
 
今回はポスターや公式サイトにあるように日本vsゴジラという構図なんです。
 
では、日本が巨大怪獣ゴジラをやっつける組織、それは自衛隊でそこに安保法案的な法律の縛りが絡んできたり、かなり現在の世相を反映した内容になっています。それもかなり現実とタブーに切り込んだ。
 
空想科学映画ゆえに許される内容ですが、これがふつうの映画であれば、某国からクレームが入り、政治的な圧力で上映ができなくなるくらいのインパクトがある脚本です。
 
 
さあ、今回の映画で僕がもっとも大好きなシーン。
 
街を破壊するゴジラがある時、覚醒すんです。
 
某国による攻撃がきっかけとなって。
 
 
ここから展開するゴジラの描写の息が止まるほど美しく魂が震え上がります・・
 
 
映画至上、稀に見る名場面になるでしょう。
 
僕はこのシーンを観るためにあと3回は映画館に足を運びますよ。
 
 
ゴジラ=神であるなら、覚醒したゴジラの行動は神に意志に基づいたもの。
 
 
ここから僕たちは不思議な感覚を味わうはずです。
 
巨大怪獣ゴジラを駆逐しようとする自衛隊を心のなかで応援すると同時に、住み慣れた東京の街を破壊するゴジラも、心のなかで応援してしまうのです、自衛隊と某国の軍隊をやっつけてしまえ!と・・
 
 
敵も味方も、善も悪も存在しない・・
 
ゴジラが神であり、それに対抗する人間たちもまた神である。
 
そして虚構が現実であり、現実が虚構・・
 
 
僕の感覚が正しければ、100カ国以上で上映が決まっているシン・ゴジラ。
 
一部のアジアを除く海外での評価はイマイチになるでしょう。
 
もし、この映画を理解できるハリウッドの映画人がいたら、相当ぶっ飛ぶハズです。
 
 

 
それでは皆さん、よい一日を!
 
Have a good day!
 

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