モスバーガーの2015年7〜9月期の営業利益が前年度比で2.5倍もあっというニュース。
実は2015年の4月までは前年度比でマイナスだったモスが、超V字回復を果たしたその要因を、僕僕(@ka__zz)の私見で断言してしまうとメニューの「草食化」にあるんです!
つまり、モスバーガーがハンバーガー屋の命であるお肉と共に大豆のパティを投入したり、上質な野菜をアピールして健康路線をさらに強調したことが功を奏したと考えます。
7〜9月の営業利益が前年度比で2.5倍を叩きだしたモスバーガー
まずは、下のニュースをご覧ください。
産経新聞より
ハンバーガー業界で地殻変動とも呼べる動きが出ている。健康志向の高まりや食の安全問題を受け、価格が高くてもより質の高いチェーンの商品を選ぶ消費者が増加している。
最大手の日本マクドナルドが業績不振にあえぐ中で、かねてから商品の質で勝負する「モスバーガー」を運営するモスフードサービスの平成27年4~9月期業績は営業利益が前年同期比2.5倍の16億6700万円とV字回復するなど快進撃を続けている。
ハンバーガー業界の巨人、マックが迷走を続ける中、米国で人気の新興勢力の参入も相次いでおり、市場の勢力図が今後、塗り変わる可能性もある。
一方、産地直送の野菜など食材の質にこだわったモスバーガーの既存店売上高は4月が前年同月比1.9%減だったが、5~10月まで6カ月連続でプラスとなった。4~9月期ベースでは既存店売上高が6.5%増、既存店客単価が9.5%増と伸びた。
ITmedia:バーガー戦争の勝ち組はモス 7~9月の利益は2.5倍 迷走マックとの違いはここにあった
このニュースについて一般的な意見としては、
・安全性がゆらいだマクドナルドのお客さんがモスに流れている
・低価格競争に流されずに、質を重視した経営を貫いている
この2つが主なところですが、特に目新しさはない内容です。では、果たしてこれだけの理由で2.5倍もの利益につながるでしょうか?
実はこの件に関して、モスダイニング(モスフードサービスの子会社)代表取締役の友成勇樹さんが、とても重要な発言をしています。
同じく産経新聞から引用させてもらうと、
「健康志向の高まりや食の安全問題を受け、上質な素材を使ったハンバーガーの需要は高まっている」
と発言をされています。
つまり、値段が高くても安全で安心な食材を使ったバーガーを、消費者が求めるようになってきた、とことで野菜重視にシフトした、ということでしょう。
ここで僕が以前から注目をしたいたのが、モスバーガーが2015年の5月19日からメニューに加えた、主要8つのバーガーのパティを「ソイパティ」に変更できるサービスです。
このパティは大豆と野菜から作られていて、お肉をいっさい使っていないヘルシーで美味しいお肉もどきなんです。
これは本当に凄いことで、お肉が主役のハンバーガーなのに、”お肉を使わない”という選択肢をメニューに追加したのですから。しかも都心部だけではなくて全国規模で。
ハンバーガー屋に消費者が求めているものは肉汁がしたたる肉とボリューム感であって、そもそもバーガーを食べる人の多くは、健康なんて二の次なんですよ。
ところが、友成社長のお話であったように僕たち日本人と社会は「健康」への意識が高まっています。さらに食の安全についても同様です。
面白いことに、マクドナルドのナゲット騒動によって食の安全が話題になりましたが、モスダイニングの友成社長は元々はマクドナルドの幹部社員だった人で、同社の隆盛を築いた立役者のひとりでもあります。
そんな彼が取締役をつとめるモスフードサービスが、時代の変化に対応して「食と健康と安全」をアピールするひとつの方法として、肉を使わないソイパティを選択できるようになったのです。
主要8種類のバーガーでソイパティを選べるようになったのが5月19日。4月まで赤字だった経営が、7〜9月になると2.5倍の営業利益を計上したこのタイミングは、まるでソイパティの動きと連動しているかのようです。
もちろん、他にも様々な要素があると思います。
しかし草食推しの僕としては、モスがソイパティを導入したことが「時代という大きな流れを味方につけた」と確信しています。
いずれにしても、かつて進化論を唱えたダーウィンがこの世界でいちばん強いのは「変化にもっとも対応できる生き物が生き残る」と言ったように、企業も個人も変化を恐れないものが、次の世代を築いていくことになるでしょう。
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それでは皆さん、よい一日を!
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