読売新聞2013年8月2日朝刊に掲載された映画「風立ちぬ」に絡んだ、ユーミンのロングインタビュー記事が、映画の告知を越えてあまりにも素晴らしかったので、草食男子が感銘をうけた部分を抜粋して紹介します!
現在、劇場公開中の宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」、まだ観ていない僕(@ka__zz)です!
その主題歌がユーミンが荒井由実時代に残した名曲「ひこうき雲」で、今朝の読売新聞に掲載されているインタビュー記事の中で、宮崎作品にまつわるユーミンならではの美しくて深みのある受け答えを楽しむことができます!
相当な感動レベルで、草食男子の魂はブルブルと震えてしまいました。
僕的にユーミンは世界的にみても20世紀最高の女性アーティストのひとりであり「天才」とはまさしくこの人のことを言うのではないかと思っています。
僕のつたない文章力では彼女の魅力を表現するのは不可能なので、今回のインタビュー記事の抜粋を転載させていただきました。
◆2013年8月2日読売新聞の記事より、宮崎監督作品についてのユーミンの想いを抜粋。
ー 宮崎監督の最近の作品って「死」の匂いで満ちていると思うんです。「崖の上のポニョ」にしても「千と千尋の神隠し」にしても、メメント・モリ(=死を思う・ラテン語で汝ら死を覚悟せよ、の意味)が漂っている。ユーミンさんの曲にもそんな作品はありますか?
松任谷 メメント・モリな曲は多いですよ。初期の「空と海の輝きに向けて」っていう曲なんか「永遠の輝きに生命のかじをとろう、おまえは歌になり流れていく」ですから。
なんかこう、死に向かって進んでいるような。でも皮相的な「死」じゃなくて。
ー 「死」を思うことで「生」を思うみたいなことがユーミンさんの中にずっとある。
松任谷 そうですね。「ANNIVERSARY」という曲にも、もろに出ていますし…。
なんか生きている時間のほうが短いっていうのを、常に思っているんですよね。この肉体をもって今生にいる、ってことが砂粒ぐらいのもんだなぁ、なんて。
ー アニメーション映画の場合、一度作り出すと3年とか平気でかかる。3年後の世の中の気分なんて、全くわからないまま走り出すわけです。ところが宮崎監督の作品は時代に寄り添うというか、ある符号を見せることがありますよね。
松任谷 外的状況の分析よりも、とにかく美しいものをつくるんだという宮崎監督の気持ちがすべてじゃないかな。それしかないと思います。
自分のやるべきことを無心にやることで、時代が鏡になって何かを写しだす。目に見えないものとか、認識している以外のところにもっともっと情報があるんですよね。
「今生」で与えられている器官をとおして認識するものなんて、魂の世界にいったら、目も、耳も、別に関係ないわけで…。器がないところに無限の情報があるんです。それは本当にそう思います。
このインタビューの内容こそ数々の色あせない名曲を生み出したユーミンの創作の秘密というか、人としてのあり方とか生き方が凝縮されているんじゃないかな、と生意気にも思う草食男子でした。
僕も、ひとさまの魂にまでぐさぐさと届く言葉を発信できるようになりたいな!