ここ最近、いろんなところで”オーガニック“を見たり聞いたりするようになりましたが、意味とか基準をちゃんと理解して、この言葉を使っている人がわりと少ないんじゃないの? と感じている僕(@ka__zz)です。
それはどうしてかというと、オーガニックの意味や基準をちゃんと理解していなかったのが、この記事を書いている僕自身だからです(笑)
正確に言えば、理解しているつもりで、日頃からオーガニックという単語を使っていました。
ところが、ここで大事なことを思い出したのです!
それが、「オーガニックの意味やイメージが人それぞれ違う」という事実です。つまり、この言葉をたくさんの人が使っていても、共通認識が存在しないのが”オーガニック”なんですよね。
共通の認識がないってことは、そこから誤解が生まれ、それがトラブルにつながります。
オーガニックや有機栽培という言葉をお店やホームページで扱う時には注意が必要になる。
お店、テレビ、雑誌、インターネット、facebook、テレビCMにインスタにブログ・・・
ありとあらゆるところで僕たちは”オーガニック“という言葉を目にするようになりました。
そしてオーガニックという言葉から、
「カラダに良くて、なんかいい感じ」
そんな印象やイメージを僕たちは抱いていて、食べ物であれば食べてみたくなるし、グッズであれば買いたくなってしまいます。
そして実際に、オーガニックな食べ物は身体にも環境にも優しいのは間違いありません。
あらためてオーガニックの意味を調べてみた。
僕たちがふだん何気に使っている言葉って、よく考えてみるとわりと意味が曖昧だったりします。
オーガニックもまさしくそんな言葉のひとつで、意味を正確に理解している人は少数派です。
そこで、オーガニックの意味をググってみると、いくつも解釈はあるのですが、どれも大体同じような意味なので、代表的な意味付けとして下記に引用します。
1.有機体の〜・有機の〜
2.化学肥料や農薬を使用しない野菜や、添加物を入れていない食料品
3.化学薬品や添加物が入っていないコスメ、化粧品、洗剤など
4.本質的な・根本的な(英語の意味)
この4つが代表的な意味であり、一般的なイメージとほぼ一致しています。
さらに、オーガニックについての詳細な基準や規定については、このブログでも以前オーガニックの意味と基準を調べて記事にしたことがあるので、さらに深く知りたい人は読んでみてください。
さてさて、
オーガニックという言葉を、僕ら消費者がふだん使う分にはなんの問題もありません。ところが・・食べ物や商品を提供する側がオーガニックという単語を使う場合は、注意が必要になってきます。
食べ物や商品を提供する側がオーガニックという単語を使うときの問題点。
ここで提示する問題はひとつです。
レアなケースなので、問題になる可能性がある、と捉えて読んでください。
冒頭に書いたように、オーガニックという言葉に、共通の認識はありません。
どういうことかと言うと、例えば”数字の1″であれば100人が同じ認識をしています。”ディズニーランド”という言葉もそうです。ディズニーランドから富士急ハイランドをイメージする人はいません。
ところがオーガニックという言葉は、100人いたら、ひとりひとりがそれぞれの捉え方をしています。ふつうの人は”身体にいいもの”とか”農薬を使わないもの”くらいの意味を認識しています。
ですが、ここ最近はSNSによって健康に関する情報が数多く流通しているおかげで、オーガニックについてもより深く詳細な情報が流通し、誰でも簡単に手に入るようになりました。
そんな情報化社会のよい影響としては、健康意識が高まり、より質のいい食べ物や商品を求める人が増えてきました。逆に、負の側面として・・情報に飲み込まれている頭デッカチな人々も増えています。それだけならまだ問題はありませんが、そんな人たちが自分の都合だけを押し付けたり、潜在的にかかえている不満や怒りのはけ口を、弱者にむけている場面をときどき見聞きします。
面倒くさいクレーマーが増えている。
そうなんです、これがこの記事のテーマになります。
例をあげます。
例えば、レストランのメニューにひとこと、オーガニックと書いてあったとしましょう。
このレストランで使っている野菜も穀物も調味料も、店主さんやスタッフさんがお客さんの健康を考えて、精一杯探して仕入れた質のいい材料です。しかし、提供しやすい価格にするために、どうしても一般的な野菜を使ったとします。ここまで努力をしているわけですから、オーガニックとうたっても何の問題もありません、ふつうなら・・
ところが、ふつうじゃないお客さんがいるんです。
身体にに重大な影響をおよぼすアレルギーを持っている人ならいざしらず、やたらと細かい質問をしてきます。この野菜の農法は? 産地は? どんなにお店が忙しくても、そんなことにはおかまいなしで、こんなこと聞いてどうすんの?って思う質問が飛んでくるでしょう。
それがクレーマーで、98%のオーガニックに目もくれず、2%の仕方がない部分に照準を合わせて攻撃をしてきます。
「オーガニックって書いてありますけど、嘘じゃないですか?」
そう切り出して、クレームが始まります。
クレーマーの特徴をあげると・・
1.的はずれな質問をしてくる。
2.些細のことをわざわざ見つけ出してクレームをつけてくる。
3.自分の意見を主張するだけで人の話を理解しようとしない。
4.有機JAS規格や下手すると国際基準を持ち出してくる。
5.自分がどれだけ被害にあっているかをアピールしてくる。
6.とにかく面倒くさいことを言ってくる。
お店の経験がある人なら、一度はこのような人を相手にしたことがあるのではないでしょうか?
そうなんです。
明らかにお店側のミスだったり、間違った情報を提供していたなら、しっかりと対応すべきでしょう。
ところが、このようなクレームを言ってくる人は、言いがかりをつけてきます。
例にあげると、オーガニックと書いてあること攻撃材料にして・・
・すべての材料が無農薬、無添加、無肥料じゃないんですか?
・認証を受けなてないのにオーガニックって言葉を使っているんですか?
・オーガニックの規定を知らないのにオーガニックて書いてあるんですか?
などなどをネタにして、あれやこれやと言ってきます。
もし、こんなクレームがきた場合、大前提としてお店側のオーガニックと、クレーマー側のオーガニックが、共通ではないくて、それぞれ違う意味のオーガニックである、ということを必ず思い返してください。
例えば、日本にはオーガニック認証レストランという制度があって、これがオーガニックの基準として考えているお客さんも中にはいます。
参考資料
有機認証ってなに?:日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会
オーガニックレストラン認証:日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会
上記のリンクを見ればわかりますが、レストランで認証がとっているのはまだ1店舗のみです。
僕がお店のスタッフなら「申し訳ありません、返金しますので(とっとと)帰ってください(お前がいると迷惑なので)」で終わらせたいところですが、相手はクレームの内容ではなく、攻撃をするのが目的なので、すぐに引き下がろうとしないのが厄介です。
僕から言わせれば、オーガニックにこだわりすぎている人がいちばんの害(非オーガニック)です。
オーガニックという言葉を使う場合は、お客さんとの共通認識のための具体的な表記が必要。
さてさて、
ここまで読めば、お店側がオーガニックと表記することのリスクはご理解いただけたかと思います。実際のところレアケースですが、できれば未然に防いでおいたほうが、後々いいじゃないですか。
なので、もしメニューやホームページにオーガニックを表記する場合は・・
「当店のオーガニックについて」的なポリシーを明記しておいたほうがいいでしょう。そして、飲食店の場合は、特に認証について触れる必要はありません。(物販は別です。認証がないと罰則が適応されるので注意してください)
具体的なポリシーについては、作物の農法や生産方法、産地。調味料について。遺伝子組み換えについて。ベジタリアン料理の場合は、メニューにそれだとわかるVマークを表記するのも、インバウンド対策としては有効です。
注意点として、具体的に書きすぎると細かい事を気にする人、神経質な人が寄ってきますので、概要をざっと書いておけばいいのです。
そして大事なのは“可能な限り、より良い素材を使うように努力しています”的なことを、しっかりと書いておくことです。
お店の人たちが限られた原価のなかで、お客さんを喜ばそうとして、がんばって仕入れをしているじゃないですか。そこに注がれた想いや手間や労力こそが、オーガニックのいちばんの要素であると信じています。
料理は、もちろん素材も大事ですけど、作ってくれる人の想いと、僕たちの食べ方(感謝して残さず楽しく食べる)のほうがもっと大事なんですよね。
オーガニック表記についてのまとめです!
最後にわかりやすく、要点をまとめておきます。
・お店側がオーガニックを表記する場合は、多少勉強して理解しておく。
・お客さんそれぞれがオーガニックの認識が違うことを知っておく。
・オーガニック表記はクレームになる可能性が少なからずある。
・お店独自のオーガニックのポリシーを明記する(メニュー+ホームページ)
もし、ここまで読んでくれた方で、オーガニックの表示についてわからないこと、相談ごとがあれば遠慮なく連絡ください。あわせてベジタリアンメニューの導入についても僕(@ka__zz)がカウンセリング&コンサルティングさせていただきます。
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それでは皆さん、よい一日を!
Have a good day!