日本そして世界中で高まる健康意識、そして今やあちらこちらで見かけるようになった「オーガニック」という言葉。
ところがどれくらいの人がオーガニックの本当の意味、そして基準を理解しているのだろうか?そうです僕(@ka__zz)自身もちゃんと理解していないうちのひとりです(笑)
ということで、オーガニックの意味と基準をまとめてみました!
「オーガニックの意味と基準」を知って正しい知識を持っておこう。
オーガニック野菜、オーガニックお菓子、オーガニック化粧品..
さて皆さん、「オーガニック」と聞くだけで「なんとなく身体によさそう!」と思ってしまってはいませんか?
僕は思っていましたふつうに(´Д`)笑
そうなんです!実はこれって広告や催眠術でよく使う方法なんです。
オーガニックという言葉が持つイメージは「何となく身体に良さそう」「何となくキレイそう」「何となくイイんじゃないの」って感じで、「何となく大丈夫だろう」と有無も言わさずに相手に思わせてしまう単語のひとつなんです。
つまり、オーガニックという意味をしっかりと理解していないのをいいことに、良くも悪くもオーガニックという言葉を利用して相手を誘導することが出来てしまいます。
ということで、皆さんがオーガニックという言葉にダマされないように(笑)まずは言葉の意味をまとめてみました。
オーガニックの意味
1.有機体の〜・有機の〜
2.化学肥料や農薬を使用しない野菜や、添加物を入れていない食料品
3.化学薬品や添加物が入っていないコスメ、化粧品、洗剤など
4.本質的な・根本的な(英語の意味)
元々は英語で「有機体の〜」という意味合いだったようです。現在は世界的にオーガニックという言葉は流通しており、ほぼ共通な意味(有機、化学薬品や添加物を使ってない)で使われています。
オーガニックにはWHOと国連食糧農業機関が定めた国際的な規格がある。
ちょっと難しい話になってしまいますが、オーガニックを商品などに表示する際には、国がさだめた規格を検査によってパスする必要があります。それが農林水産省消費・安全局によって定められている有機JAS規格です。
わりとわかりやすくまとめたれているPDF資料がこれです。
仕事でオーガニックに携わっている人、オーガニックの勉強をしている人は必ず目を通したほうがいい資料です。
有機食品の検査認証制度について
この認証に使われている基準がCODEX- コーデックスというWHOと国連食糧農業機関が定めた国際的な規格なんですけど、これが膨大な量の資料で、オーガニックな農林水産物や加工品について細やかに規定されています。
これも、上記と同様に、仕事とオーガニックを学んでいる人は目を通したほうがいいでしょう。
WHOと国連食糧農業機関が定めた国際的な規格のPDF資料
現在、一般的に用いているオーガニックという言葉を、経済活動の中で使い始めたアメリカ合衆国では以下のような基準を政府が決めています。
米農務省のオーガニック基準
「オーガニックとは、認可された手法で生産された食品、あるいはその他農業製品のことを指す、表示用の用語である。その手法とは、資源の循環を育み、生態系のバランスを整え、生物多様性を保護することが可能な、文化、生物、機械を使用して行う農法を統合したものである。合成肥料や下水汚泥、放射線照射、遺伝子操作は使用しない」
簡単にいうと、有毒な農薬や化学肥料、合成物質を使用せず、環境や人体にやさしい方法で生産した食品ということです。
上記の定義に従い、農務省の認証基準(USDAオーガニック)を満たした企業や団体のみが、商品に以下の表記を使用して良いことになっています。
「100% Organic」 (オーガニック比率100%)
「Organic」 (オーガニック比率95%以上)
「Made with Organic ingredients」 (オーガニック比率70%以上)
成分中のオーガニック比率が70%以下の製品は、上記文言のみ使用でき、USDAオーガニックマークは使用できません。認証マークがついている製品は、オーガニック比率が95%以上のものです(詳細は、USDAオーガニック参照)。
そして日本でも国や官庁がオーガニックの認定はしておらず、民間の協会が規定しています。
日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会の規定
農薬や化学肥料に頼らず、太陽・水・土地・そこに生物など自然の恵みを生かした農林水産業や加工方法をさします。
オーガニックが広まることにより、人や動植物、微生物などすべての生命にとって、平穏かつ健全な自然環境・社会環境が実現します。
国際的な規模で有機農業推進活動を行っているIFOAM( 国際有機農業運動連盟) は、オーガニックの原則として「生態系」「健康」「公正」「配慮」の4項目を掲げています。
出典:日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会公式サイト
日本でも食の安全や健康への意識が高まっていますから、アメリカの基準のようにオーガニックの度合いを細分化→分類してもう一歩踏み込んだ活動が必要な時期が来ていると思います。
また、日本の問題点である放射能汚染についても第三者機関による検査結果をもっと明確にしていくべきでしょう。つまり農薬、添加物、遺伝子組み換え、放射能..この四つについては利権がからむ企業や政府ではではなく、民間の第三者機関が取り組む必要があるのではないでしょうか。
さてアメリカでは、民間の第三者機関によってオーガニックの基準にその食べ物が適合しているどうかをチェックして、消費者に分かりやすいようにラベル表示をしています。商品パッケージのラベルを見るだけでそれが安全かどうかが一目瞭然でわかるようになっています。
しかしアメリカではそんな状況でもオーガニックという言葉を、広告的に利用して(実際はオーガニックな基準じゃないモノを)訴訟問題になったりしているようです。
アメリカでさえこうなのですから日本のマーケットではさらにオーガニックの規定が相当あいまいに使われているようです。
つまり、一般消費者が「オーガニックは身体にいい」という漠然としたイメージを持ってしまっているので、そこを逆手にとって企業がオーガニックという言葉を利用して消費者を思考停止状態にさせている状況です。
ということで、今僕たち消費者に必要なことはオーガニックの意味をちゃんと理解すること。そして理解した上で購入する(口にする)商品を自己責任で選択すること、だと思います。
消費者の意識があがれば、それに対応するために商品を供給する企業も意識と商品のレベルを上げざるを得なくなることでしょう。
2013年、国家予算96兆円のうち41.8兆円が国民医療費で使われている日本。食べ物の質を上げれば、食べ物で出来ている僕らの身体も質が上がります。
▼お店側の人はあわせて読んでおこう
それでは皆さん、よい一日を!
Have a good day!